千葉大学園芸学部・大学院園芸学研究科の近況
戸定会名誉会長
園芸学部長・園芸学研究科長・園芸学研究院長
百原 新
2024年4月より松岡延浩先生の後任として園芸学研究院長に就任しました.私は,1994年に緑地・環境学科に赴任し,緑地生態学研究室に所属してちょうど30年になります.しかし,キャンパスを散策して歴史ある庭園や大きく育った木を眺めると,私のすごした時間がキャンパスの歴史の中でほんの短い時間にすぎないことを,いつも,感じます.
卒業生の皆様のご援助で設立した,松戸アカデミックリンクセンター(千葉大学附属図書館松戸分館)の3Fからのキャンパスの眺めは素晴らしいものがあります.窓に沿って自習のための机がならんでおりますが,そこから見えるイタリア式庭園とフランス式庭園,それらを囲む木々は季節によって表情がかわります.図書館のエントランスは2Fですが,卒業生の皆様も,ぜひ係員に声をかけていただき3Fまで上がって,その景観をご覧になってください.もちろん,卒業生も図書館を利用することができます.
2023年の5月にコロナ感染症が5類に移行し,講義や実習は対面に戻りましたが,一部はオンラインをとりいれた講義も続いています.オンライン・プログラムが中心だった全員留学制度は,海外留学ができるようになりました.大学から渡航費用の援助が出るものの,円安と航空運賃の高騰のため,皆さん苦労されているようです.
大学院園芸学研究科は,これまでの園芸科学コースとランドスケープ学コースに加えて,国際環境園芸学コースが2023年の10月から新たに発足し,それにより,大学院全体の入学定員も増加しました.これまでの留学生のための英語プログラムを独立させたものですが,園芸科学プログラムとランドスケープ学プログラムに分かれるので,実質的にはあまり変わらないです.英語だけの専門授業が増えましたが,留学生と日本人学生が別々に学習するというのではなく,同じ教室で講義や演習を受ける場合が多く,留学生と日本人のグループワークも盛んに行われています.松戸で学習しながらの国際体験の機会が増えました.
戸定祭は,今年度からは西千葉の大学祭とは別日程(10月26,27日)に行われることになり,松戸と西千葉の学生が両方の大学祭に参加できるようになりました.この機会に皆様もぜひ,松戸キャンパスにお越しください.
今後とも,卒業生の皆様におかれましては,ひきつづき母校へのご支援をよろしくお願いします.