令和2年2月27日、静岡女子大学国文学科教授でいらっしゃいました上條彰次先生(享年93歳)がご逝去されました。上條先生は昭和46年に静岡女子大学国文学科にご着任になり、静岡女子大学最後の入試が実施された昭和61年の3月末に松蔭女子学院大学(現 神戸松蔭女子学院大学)に転出されました。中世和歌文学がご専門で、中世和歌の多様なあり方を探求する多くのご功績を残されました。昭和19年、まだ十代の先生が作詞された旧制松本高校の寮歌の一つ「遠征」はその後多くの寮生たちに歌い継がれています。また、静岡県立大学はばたき棟入口に移設されている静岡女子大学「滴々の歌碑」の碑背に刻まれた3首の献詠歌のうちの1首を上條先生がお詠みになっています。
ここにしてものの喨喨うつそみをよみがへり咲く花滴々と
先生のこれまでのご貢献に対する深い感謝の念とともに、心から哀悼の意を表します。