卒業生の著書紹介 鷹井伶 (井上登紀子 31回生)

今回は「お江戸やすらぎ飯」で知られる鷹井伶さん (井上登紀子 31回生) のプロフィールや著書をご紹介いたします。

◆プロフィール

兵庫県出身。甲南大学文学部卒業。姫路東高等学校在学中は放送部にて活動。NHK杯全国高校放送コンテスト・ラジオ番組部門全国優勝、アナウンス部門県大会4位入賞。

主な脚本作品には、「暖流」「パンダが町にやってくる」(MBS)、「ヘレンときよしの物語」(日テレ)、「恋うたドラSP 竹内まりや『純愛ラプソディ』」(TBS)、「手わざ恋々和美巡り~『檀れい 名匠の里紀行』」(BS日テレ)、映画「わが心の歌舞伎座」(松竹)他、舞台脚本、漫画原作など多数。 

2013年より、時代小説を上梓。著書に『番付屋小平太』(徳間時代小説文庫)、『廓同心雷平八郎』シリーズ(富士見新時代小説文庫)、『雪の殿様』(白泉社招き猫文庫)など。

高校時代の思い出について (鷹井伶さんより)

昼休みになれば、職員室横の放送室にいたこと。当時はアナウンサーになるのが夢でした。大学でも放送部でアナウンスの練習ばかりしていました。卒業後、普通に会社員をしていましたが、阪神大震災をきっかけにやりたいことをやろうと決意し上京、今に至ります。

◆作品紹介

最新作「お江戸やすらぎ飯」シリーズ

 幼い頃に江戸の大火で両親とはぐれ、吉原で育てられた佐保には特殊な力があった。体の不調を当て、症状に効く食材を見出すのだ。やがて佐保は病人を救う料理人を目指す。美味しくて体にいいグルメ時代小説!(角川文庫より絶賛発売中です)

2020年1月「お江戸やすらぎ飯」

8月「お江戸やすらぎ飯~芍薬役者」

カバーイラスト:あわい
カバーデザイン:アルビレオ
@鷹井伶
  • 詳細は書影(画像)をクリックください。KADOKAWAのサイトにて、試し読みやあらすじなどをご覧いただけます。
  • KADOKAWA文庫Webマガジン「カドブン」では、本作に登場するレシピをご紹介中です。

 作品について(鷹井伶さんより)

 私が、「お江戸やすらぎ飯」を書こうと思ったきっかけは、「人はなぜ病気になってしまうのか」という素朴な疑問からです。取材で知り合ったある高名な医師に伺ったとき、「病気になるかならないかはその人の持つ免疫力によるところが大きい」という一つのお答えをいただきました。

 人には生まれながらにもっている生命力があります。それにプラスして、日々どんなふうに過ごすか、中でも何を食するかが、健康には大きな影響を与えます。薬やサプリに頼ることなく健康維持ができないものか――その思いから、日本古来の漢方養生を学び、漢方養生指導士上級資格を取得しました。

 漢方というとなんだか苦い煎じ薬を思い浮かべてしまいがちですが、その薬の元となるのは多くが自然に生えている植物や木の実など(食薬と呼びます)です。
目のかすみ、不眠、寝汗、肌荒れ、肩こり、増えた白髪等々、病気とまではいかないけれど、ちょっとした不具合(未病)を抱えている方は多いと思います。これらは原因がわからず、自然と治ることもあれば、病気の前触れということもあります。できれば自然な毎日の食事の中で体調を整えていきたいですよね。

 私が目指すのはこうした未病を治す食生活・台所にあるごくごく普通の食材を使った養生です。主人公の佐保にその思いを託しました。巻末には簡単に作れるレシピも掲載しています。
コロナ禍により、食生活・養生の大切さを感じることも増えました。拙作をご笑覧いただき、みなさまの健康づくりの一助となれば幸いです。

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