化血研の献血ベニロン-I静脈注射用発売30周年記念講演会
日時:昨年の平成22年11月6日19:40~20:40
場所:ホテルニューオオタニ熊本2Fにて
化血研の献血ベニロン静脈注射用の発売30周年記念講演会―IVIG療法の更なる可能性を求めて―開かれた。
この記念講演会は、既に6月19日のヒルトンホテル大阪5F[桜の間]で、更に7月10日帝国ホテル本館2階「孔雀東の間」で開かれた記念講演会の、第3弾になる記念講演会であった。
特別演題1. IVIG療法の作用機序の最新治験 座長:満屋裕明(熊大血液膠原病内科教授)
演者 中村晃(金沢医科大学免疫学教授)
特別演題2.スルホ化IgGの新たな生物学的作用~その発現の分子機序と臨床作用~
座長 布井博幸(宮崎大学医学部生殖発達医学講座小児科学分野教授)
演者 岡嶋 研二(名古屋市立大学分子医学講座展開医科学分野教授)
コーヒーブレイク15分
特別演題3.「免疫神経性疾患(GBS/CSSに対するIVIg療法)
座長:平野輝之(熊本大学神経内科学講師
演者 野村恭一 (埼玉医大神経内科教授)
閉会の辞 神原 武(熊本大学名誉教授・公益財団法人肥後医育振興会理事長)
化血研のご努力により色々な難治性慢性疾患の治療薬が開発され、多くの適応患者さんの幸せに貢献していることに敬意を表し、今後の更なる改良への努力と低価格化に期待して記念講演会を終了したいと思います。
主催:一般財団法人化学及血清療法研究所 後援:公益財団法人 肥後医育振興会
ちなみにベニロンは世界初の完全分子かた静脈注射用のヒト免疫グロブリン製剤です。生体内免疫グロブリンとほぼ同等の半減期・生物学的活性を有し、スルホ化処理により副作用の軽減を実現した。承認時の適応は「重症感染症における抗生物質との併用」と「低又は無ガンマグロブリン血症」でした。その後適用疾患として世界初の川崎病、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、更に国内最小ポアサイズ19nmのウイルス除去膜を採用、ギランバレー症候群、チャーグ・ストラウス症候群の適応を取得している。更に技術的には、室温保存に成功し、注入針を改良し針先事故を回避している。