会長退任のご挨拶 二塚 信
この6月末をもって会長を退任させて頂きました。会長就任以来6年の間、会員の皆様には大変お世話になりました。就任の2年後には、原田学長の就任というめでたい気分に浸る間もなく熊本地震に遭遇しました。本荘地区も数十億円を上回る損害を受けましたが、熊本市民病院の閉鎖を始め、全院損壊の益城町を中心に熊本市内の医療機関の7割が損傷を受けるという未曾有の天災でした。原田学長のリーダーシップのもと、直ちに復興のための基金を設定し、多大なご支援を頂きました。
この前年は医学部創立120周年にもあたりましたが、懸案の肥後医育ミュージアムを完成させ、日本医学会長をお招きし盛大な記念式典を行うことができました。実行委員長を務めて頂いた片渕秀隆教授を始め、実行委員の先生方には特にお世話になりました。
私は熊杏会長に就任するとともに熊本大学同窓会連合会長の大任を仰せつかり、熊本大学運営協議会委員として全学の運営に関与することになり、きわめて厳しい大学の財政状況を知ることになりました。従って、安東由紀夫前研究部長の要請により今日に続くくまモン医基金を設定し後輩の就学の援助に充てることにし、これまた会員の皆様のご支援を頂くことになりました。
このように会員の皆様には様々なご支援を受けながら、この度のコロナ流行により総会を開催することができず、十分なお礼も申し上げる機会を逸しましたことを恐縮に存じます。幸い後任に人格・識見共にすぐれた遠藤文男先生をお迎えすることになりました。今後とも熊杏会を何卒宜しくお願い致します。
〈付記〉
「熊杏」65号の会長挨拶に「国の交付金30%、附属病院収入60%」とありますが、それぞれ「60%、40%」の誤りです。基本的な校正ミスで、ここに訂正させて頂きます。