理事長挨拶

コロナ禍の山陽学園とご寄付のお礼

 同窓生各位におかれましては、平素より母校・山陽学園に対し、格別なご高配と多大なるご支援を頂きまして、厚く御礼を申し上げます。当会報が発刊される頃には、希望に満ちた多数の新入生が入学
し、われわれ同窓の仲間入りをしてくれていると思います。

昨年は、当学園も新型コロナウイルスに翻弄された一年となりましたが、「山陽学園からは一人も感染者を出さない」という教職員の強い決意のもと、一丸となって感染防止に努め、お陰様で感染者を出すことなく終えることができました。

本年はいよいよ東京オリンピック・パラリンピックの年。新型
コロナウイルスの世界的な感染拡大がワクチンの接種などにより収束に向かい、世界各国の人々をみなさまと共に「おもてなし」の精神で、迎えることができる
ことを心から願っています。

さて、コロナ禍は生徒たちにとって不自由を強いられるという、大変不幸な出来事ではありましたが、 一方で、幾多の教訓も得ることができたのではないかと思います。それは命や健康の尊さ、家族や友との絆の大切さに気づき、すべてのものに 対し慈しむ心が育まれたことです。

また、生徒たちには、 コロナとの共存を余儀なくされながらも、柔軟な姿勢で新たな生活様
式を受け入れて自らが変わるように努力し、未来の道を切り開いていくというたくましさが備わってくるように感じました。

さらには、秩序を守る、礼儀を重んじる、我慢する、互いに助け合うといった社会生活上重要な礼儀礼節の伝統文化を再認熾し、そして、何より心強いことは、自身でコロナから身を守らなければならないという状況で、自己責任を果たすという気持ちが醸成されたことです。まさに教育はピンチの時こそチャンスだと感じました。

こうした中、PTAからは、山陽ドリームプランと生徒の感染予防対策に四百万円、同窓会からは山隔ドリームプランに一千万円もの高額なご寄付を頂きました。 加えて、多くの方々からも多額のご寄付を頂きました。本誌をお借りして、みなさまの母校や生徒に対するご厚情に心から御礼を申し上げます。

頂きました浄財は「山陽ドリーム」の推進と新型コロナ感染予防対策、その一環であります「憩いの学び舎」つくりなど、教育環境の整備に充てさせていただきます。そして、3年間にわたり進めて参りました寄付事業はこの3月末で一旦終了いたします。この事業を推進いただいた同窓会、PTA、教職員ほか、ご協力いただきましたたくさんの関係各位に重ねて深く感謝申し上げます。

最後に、同窓生各位のご健勝とますますのご活躍を心から祈念申し上げます。

令和3年2月1日
学校法人 広島山陽学園
理事長 市原 則之

旭日小綬賞を受賞


令和2年11月3日、秋の叙勲が発表された。本学園理事長 市原則之氏が「旭日小綬賞」を受賞。市原則之氏は東広島市出身。広島商科大(現広島修道大)などを経て湧永製薬のチーム創設に参加。パワフルなプレーで活躍した。監督、部長でも手腕を発揮。1984年のロサンゼルス五輪は監督で男子日本代表を率いた。日本ハンドボール協会や日本オリンピック委員会(JOC)で強化畑を歩み要職を重ね、副会長や専務理事などを歴任した。