ESDを主軸した学校改革 その3

 ユネスコの精神にのっとり、グローカルの問題に取り組んでいる母校。今回は【グローカル】の取り組みについてご説明します。

 【グローカル】とは今まで聞いたことのない言葉でしたが、グローバル(地球規模の問題を自らの問題として捉える)とローカル(生徒が身近なところから考えられるよう地域とつながる)を両輪にした総称です。

 グローバルでは「海外とつながる」をテーマに、前回の事務局だよりでご説明した海外の姉妹校とのオンラインによる交流や韓国語・インドネシア語による多言語教育、そして海外研修旅行(修学旅行)などを行っています。これらは≪GC(グローバル・キャリア)類型≫と言われ、国内外で活躍するグローバル人材の育成を目的に設置された類型で、母校の特色となっています。

 ローカルでは「地域とつながる」をテーマに、地域から様々な分野の講師(ボランティア)にお越しいただき、普段の授業では扱わない分野学習を行う『明峰の学び』や、地域の子どもたちと一緒にグランドで凧揚げ大会をしたり、各種地域イベントへの積極的参加などを行っています。

 特にこの『明峰の学び』はたいへんユニークな取り組みで、生徒たちにとって関心のなかったことに魅力を見つける経験が、今後様々なものに興味や関心を持つきっかけになればと期待し始まりました。日をあらためて詳しくお知らせします。

 こうした改革によって生徒たちも視野が広がり、社会課題を身近に考えボランティア活動に参加し、自己肯定感を高める様子が少しずつ見えてきたとのことでした。先生方も改革に自信が持てたことで、自らの授業改善に取り組む意欲が増えたようです。

 2019年4月から中川校長が赴任されました。取り組みのバトンは、安岡前校長から中川現校長へ引き継がれ、母校はユネスコスクール加盟に向けて走り続けています。

 次回は、「ESDを軸にした学校改革」のシリーズ最終回として、母校のこれからの展望についてお知らせします。