柴山 周乃(しばやま ちかの)さん 27回生(昭和51年卒業)

普通科　ハンドボール部

【卒業後の略歴】

南山短期大学・英語科卒。

昭和53年10月、当時半官半民だった日本航空・国際客室乗員部に入社し、18年間世界の空を飛びました。総飛行時間は約1万2000時間、1年以上を密室の機内で過ごしたことになります。JAL在職中は中曽根首相インド・パキスタン訪問特別便、海部首相ボストン・ロンドンサミット特別便、秋篠宮ご夫妻福岡便、同ケアンズ便に乗務、スペインイベリア航空共同運送便乗務、新人教育教官、本社CIプロジェクト事務局勤務などいろいろ経験させていただきました。機内に女優の松原智恵子さんご夫妻をお迎えしたことがありますが、「私も桜台高校出身です」とお話したら「話しかけてくださりありがとう」ととても喜んでくださいました。うっとりするぐらいお綺麗でした。

1996年にJALを卒業し、1998年に中華人民共和国・天津市へ渡り、翌年天津中医薬大学に入学し学部、修士、博士課程と計11年間中国伝統医学を学びました。2007年に中華人民共和国・中医医師資格を取得、専門は中医内科学の心臓・脳血管疾患です。博士大学院卒業後は母校の国際学部に入職し、大学附属病院外来で臨床経験を積みながら、中国人学生の講義を担当しました。外来で診察する患者さまはもちろん中国人でしたが、ありがたいことに日中問題でつらい思いをしたことは一度もありませんでした。患者さまからは「日本の先生」、「柴先生」と呼ばれ、本当に気持ちよく接していただきました。

2018年7月末、還暦を機に20年住んだ天津市に別れを告げ本帰国しました。

【桜台高校での思い出】

1～3年までクラスメートに恵まれ、それぞれ楽しい時間を過ごしました。特に2Jのクラスメートとは今でも仲が良く、6名が天津、福岡へ遊びにきてくれました。

高校卒業後は疎遠でしたが、還暦を前にまた繋がりとても嬉しく思っています。

高校3年間、成績は今一つで、特に物理が苦手だった私は隣の席の男子によく教えてもらいました。英作文担当の佐藤哲五郎先生のおかげで英語が大好きになり、先生の生きた英語の学びから、JAL機内での外国人旅客応対もさほど困ることはありませんでした。いつもフォルクスワーゲンに乗っていた哲五郎先生には今でも感謝しています。

【現在のご活躍】

2018年9月～現在　第一薬科大学 薬学部・漢方薬学科 教授

大学では、伝統医学、薬学英語、ビジネスマナー論などの講義のほか、薬膳商品開発にも携わっています。

大学業務のかたわら「未病を治す」というテーマで、地域住民の皆様や高校生に出張講座を行っています。

【桜台高校100周年に寄せて】

桜台高校創立100周年、誠におめでとうございます。歴史ある母校のさらなるご発展を心からお祈りいたします。

(編集者より)

客室乗務員から中医学の先生へびっくりするほど幅広くご活躍されている柴山さんのお話、興味深いですね

松原智恵子さんが桜台生だったという話は在学中に先生方から私もよく聞いていましたが、実際にお会いになられて桜台高校の話をされたなんて素敵です

最近は再び同窓生との交流が復活されているとのことそれぞれがたくさんの経験をされてから改めて集うのはとても楽しそうです天津まで訪ねてくれるなんて凄いですよね皆さまの仲の良さが伺えます

インタビューにご協力いただきありがとうございました