8月5日(日)~7日(火)
大窪 和子 (3回)
箱根は関東近県の居住者にとってごく親しい観光地です。何回となく訪れたことのある箱根、その中心部である駒ヶ岳から神山への稜線を初秋の一日歩くことにしました。近頃は年齢的にも無理をしない楽々登山を目指しており、もちろんケーブルカー利用です。
箱根湯本駅に集合した会員は8名。珍しく男女おあいこ、4人ずつの参加です。箱根湯本でバスを待ち、駒ヶ岳登山口へ出発。このバスが思いのほか時間が掛りました。箱根のホテルや旅館を巡って行くというのどかな行程で1時間余でようやく登山口のケーブル乗り場へ到着です。
ケーブルを下りたところが駒ヶ岳山頂駅。目の前の小高いところに箱根神社元宮の赤い社が見え、遊歩道が登っています。山頂はぐるりと360度の展望。眼下に芦ノ湖、外輪山の山並み、これから目指す神山、まだ雪のない富士山・・・爽やかな風の中、遊歩道を一巡りして神山への稜線へ。右へ左へ蛇行しながらしばらくは下り路です。下りついた広い草原が防ガ沢分岐。ここを左へ行くと薄の群生が美しい仙石原へ下って県道に出ます。
神山へはまっすぐ登ります。駒ヶ岳からかなり下ったので、今度はあまり展望のない樹林帯のジグザク登りです。楽々登山のつもりでしたが、結構キツイ登りで息がきれました。
神山の予定だったお弁当は途中の小広い草地で。神山は駒ヶ岳より高く1438mあり、箱根の山では一番の標高です。ほとんど展望はありませんが灌木の間から、どっしりした富士山、今登ってきた駒ヶ岳やゴルフ場などが望めます。
神山からはしばらくゆるい下りですが、足場が悪く用心しながら歩くのは疲れます。箱根といえどもやはり山歩きだなという感じです。大涌谷の分岐点で、計画では早雲山の方へ向かうつもりでしたが思ったより疲れた感じなので距離の短い大涌谷へ下ることにしました。下り始めるとすぐ硫黄の匂いが漂ってきます。しばらく行くと有毒ガスの警報器がルートの傍に設置されており、どきりとしました。下るうちに白く曝された木々が累々と散らばっているのが見られます。恐らく過去に噴出したガスにやられたのでしょう。めったにないことでしょうが警報器が作動しないことを願いつつ下りました。今もあちこちに温泉の噴気があがっている大涌谷ですが、その斜面は薄に覆われて早い秋の訪れを感じさせます。薄の穂波の中につけられた細い路を下ってロープウェイの乗り場まで。手近かな観光地と思っていた箱根の、美しいけれども荒々しい自然に触れて、味わい深いハイキングとなりました。
ロープウェイ、ケーブルを乗り継ぎ強羅まで。とりあえずお風呂で汗を流し、登山電車で小田原へ。駅前の食事処でいつもようにビールで乾杯。一日の行程を振り返り、楽しいひと時を過ごして、解散しました。
行程:箱根湯本-(バス)-駒ヶ岳登り口-(ケーブル)-駒ヶ岳山頂駅-駒ヶ岳-防が沢分岐-神山(昼食)-大涌谷分岐-大涌谷-(ロープウエイ)早雲山-(ケーブル)-強羅
参加:
男性)小泉・三ツ本・伊藤・吉村
女性)谷・大窪・重澤・小林