213 紡ぐ
調べものがあり、東広島市立図書館の書架を「ぼやっ」とながめていると、賀茂高校に所縁のある三名の先生方の句集が並んで収納されており、思わず手にとってみました。
平成俳句叢書Ⅱ「暦日」は 浜田 光彦 先生の句集です。浜田先生は国語科教諭そして教頭として昭和42年から54年までお勤めになりました。私(事務局長)の在学中は教頭先生で、直接授業を受けることはありませんでしたが、紳士で”キリッと”されていた印象です。句集から一句「面影は 生徒のままよ 賀状読む」
句集「風よ 光よ」は 奥田 積 先生の句集です。奥田先生は国語科教諭として昭和53年から平成元年までお勤めになりました。私の卒業年に異動して来られたので直接授業は受けていませんが、学校の近くにお住まいで、いつも賀茂高校のことを気にかけていただいております。長年、東広島市俳句協会会長及び顧問として俳句の普及に務めてこられました。句集から一句「前列の 瞳涼しき 朝補習」
白魚火俳句シリーズ13「凛として」は 計田 美保 先生の句集です。計田先生は国語科教諭として昭和63年から平成11年までお勤めになりました。私が賀茂高校教諭時代の同僚で、いつも素敵な笑顔とウイットに富んだ会話で接していただきました。短い生涯でしたが、勤務された各校の生徒を「俳句甲子園」に導くなど、その手腕を存分に発揮されました。句集から一句「合格の 知らせの届く 木の芽風」
教職に進み、賀茂高校で勤務された先生方の、生徒への優しさや思いやりが伝わる一句ですね。

