153 記憶

県内の公立高校の分校は加計高校芸北分校のみとなりましたが、かつては中山間地域を中心に多くの分校が設置されていました。戦後、西条高校を経て再編制された賀茂高校にも、地元地域の支援を受けた黒瀬分校(普通科・家政科)と久芳分校(普通科・家政科)が設置され、地域にとって重要な後期中等教育が展開されました。

久芳分校は1948年に本郷高校の分校としてスタートし、1961年から賀茂高校に所管替。そして、1965年に福富町・豊栄町組合立の乃美高校(創立は1920年の旧制私立乃美中学校)と統合されて現在の賀茂北高校となりました。福富町久芳の旧校地は「認定こども園くば」となっており、今はかわいい園児さんが元気にグラウンドを駆け回っています。園の東端には、久芳分校の閉校記念碑「青春の故里」がひっそりとたたずんで園児と故里を見守っています。

黒瀬分校は1948年に西条農業高校の分校としてスタートし、1953年から賀茂高校に所管替。その後、高度経済成長にともなう人口増や進学率上昇に対応するため、1971年に分離独立して現在の黒瀬高校となりました。1992年には県内唯一の福祉科が設置され、特色ある教育が展開されています。現校長は藤田 春恵さん(賀茂昭和60年卒)です。2025年には北側に位置する黒瀬特別支援学校が黒瀬高校の西側敷地内へ移転される計画です。黒瀬特別支援学校の現校長は 佐伯 昌史さん(賀茂昭和58年卒)です。両校で協力しながら インクルーシブ教育が推進されていくのではないでしょうか。

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