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先日、昭和47年卒の松本 健さんから、賀茂高等女学校校舎図の凸版印刷の板木を寄贈していただきました。お話をお聞きすると「曰くつき」の板木ということがわかりました。1971年頃、当時、生徒会長であった松本さんらが生徒会室の掃除をしているとき、廃棄物に分別されていたこの板木を見て「何か大切なものじゃないかと?」と感じた松本さんは、ひとまず自宅で保管をすることになりました。

その後、東京へ進学された松本さんは、大学卒業後も関東で就職、そして居を構えられました。それから半世紀余り、この度、西条東にある実家の片づけで帰省された際に久しぶりにこの版木を手にし、思い立って本校への里帰りをしていただきました。版木は手彫り感がありますが、印刷する凸の部分をどう製作してるのかは不明です。それでも、各教室や寄宿舎、講堂、庭園等が精巧に記されています。

製作時期も不明ですが、正門南側には「奉安庫」が記されており、戦前のものであることは確かだと思います。昭和30年代から50年代に在学された同窓生の皆さんには講堂や中庭が懐かしく思い出されるのではないでしょうか。また当時のグラウンドは非常に狭かったのもわかります。往時を物語る貴重な板木として大切に保管をさせていただきたいと思います。

来年は創立120周年の節目を迎える賀茂高校ですが、同窓生の皆さんのご自宅や実家などに本校由来の遺品等ございましたら同窓会で所蔵・展示をさせていただきますので、事務局までご連絡ください。

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