ロック・ブリンナー 著
樫本真奈美(博H25D)訳
群像社(3,200円 税別)
この家族の遍歴には無数の歴史の糸が織り込まれている
『王様と私』の主演でスターの座を確立したユル・ブリンナーの祖父はスイスに生まれ極東ロシアの実業家としてロシア市民となり、極東ロシアのプリンスだった父は革命後に命からがらロシアを脱出した。
ユルはハルビンからパリ、ニューヨークへと渡り、舞台だけでなく『荒野の七人』などの数々の人気映画で圧倒的な存在感を示して日本でも多くのファンを得た。
その父の栄光に頼ることなく様々な世界を体験した息子ロックが、激動の近現代史と重ねあわせてブリンナー家四代の遍歴を魅力的に語る。
日本にも子孫が残る異色の家族の肖像。