大山忠作美術館主催の襖絵展が、当初予想された来場者数の2倍27.600人を迎え昨秋11月17日大成功のうちに閉幕しました。同窓生の皆さんの中にも訪れた方は多かったことでしょう。
二本松市民交流センター館長であり大山忠作美術館の理事長として、襖絵展開催の責任者を務めた安達秀司さん(54年卒)にお話をお聞きしました。
美術館開館15周年記念事業として発案されてから具体化し実現するまでの裏話は大変興味深いものでした。襖を借り受けるために成田山新勝寺に赴いた時のご縁や出会い、美術館に襖を展示するための台座の建具に畳を配した工夫。また、NPO法人まちづくり二本松として初の大きな事業であったことから多くの困難に直面し、それらを様々なアイディアを出し合って乗り越えたことなど、最前線に立った安達さんが語るエピソードの数々に時間を忘れて聞き入りました。
その中で特に印象に残ったのは、安達さんが責任者として一番心を砕いたこと「襖絵展に携わる施設職員からアルバイト、ボランティアの方々まですべての人たちがいかに楽しく気持ちよく仕事ができるか」ということでした。
はじめは心もとない小さなスタートだったものが、徐々に人々を巻き込み、さらにそれが宣伝という大きな力を以って広がり、想定以上の来場者を迎える盛り上がりになりました。
襖絵展の大成功は襖絵そのものの魅力であることは言うまでもありませんが、このような多くの力の結集であったと知り大変感銘を受けました。
(取材:同窓会副会長 鹿又いづみ)