「新しい百年を予祝して」
福島県立安達高等学校同窓会会長 五輪美智子
新年明けましておめでとうございます。同窓生の皆様におかれましては、お元気で新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。同窓生や地域の皆々様のご協力とご支援の御陰をもちまして、令和5年10月28日に、創立百周年記念式典並びに記念講演会を無事終了し、祝賀会で校歌と凱歌を高らかに歌って、母校「百寿」をお祝いすることができました。
全国の同窓生の皆様から寄せられた募金と地元企業の皆様からの協賛金、令和3年度の卒業生と在校生の皆さんからの募金を合わせ、募金総額は3,380万円を超えました。
3年かけて創設した「メモリアル基金」は、達高生への各種検定試験や部活動への支援、ユネスコスクールでの活動への補助などに、執行を開始しています。また第一回・第二回の卒業記念の桜を継承する「百年桜」の植樹や新校旗の贈呈など、全ての記念事業を予定通りに行うことができましたことを、ご報告申し上げます。誠に有り難うございました。
凱歌一番を母校に捧げて緞帳を上げ、生徒司会で始まった記念式典は、要所要所に生徒会役員が活躍し、生徒会長の「先輩が築いた百年の伝統をしっかり受け継ぎ、さらに自分たちの力で新しい安達高校の歴史を作っていきます」との力強い誓いの言葉のあと、会場に響き渡る校歌斉唱で終了しました。校歌を最後まで、涙無くして歌い終えた同窓生は一人とて居なかったのではないいかと思われる程の感動でした。万葉集でその名が明記される山は、東北以北では「安達太良山」しかありません。「安達のまゆみ」は校歌のとおり、千年を超え歌に詠まれてきました。万葉集最後の歌は「新しき年の初めの初春の今日ふる雪のいやしけ吉事」です。大伴家持はこの歌に「初春の今日、ふり積もる雪の様に良いことが降り積もりますように」と、生きとし生けるものの全ての繁栄を予祝し、言祝ぎました。
同窓生の皆々様や母校安達高校にとって、今年が良い年でますます「吉事」が降り積もりますよう心から祈り、挨拶とします。